依存症者の問題を抱える家族の方は
孤独を抱えているケースがとても多いです。
「家族がギャンブル依存症なんて人に言えない」
「薬物依存症だと周囲に知れてしまったら逮捕されてしまうかも」
このように、家族は誰にも相談できず周囲から孤立し、
自分の育て方や接し方に問題があったのではないかと
自分を責めがちになります。
ご家族の方へ一番に伝えたいことは、
「あなたのせいではない」ということです。
依存症はれっきとした脳の病気です。
「甘え」や「逃げ」などではありません。
また、脳の病気ですから、
支援や愛情だけでは、残念ながら依存症を治すことはできないのです。
依存症者の多くは、特定の物質や行為にのめり込むあまり、
仕事や学校を辞める、借金をするなど、
周囲の人間関係が悪化していく場合がほとんどです。
ご家族の方や恋人は依存症者を思い、借金を肩代わりすることもあります。
借金を返済し、ギャンブルやお酒、薬物をやめるよう依存症者と約束します。
依存症者もやめるよう努力し、しばらくはやめることができます。
しかし、それは一時的なもので、根本を治療しないと、
依存症者は同じことを繰り返してしまいます。
むしろ、正しい知識のないまま、依存症者に接することで、
依存症者も家族もお互いに疲れきってしまうこともあります。
大切なのことは、依存症についての正しい知識と対応の仕方です。
自分の力で何とかしようと思うことではなく、まず専門機関に相談しましょう。
相談先としては、依存症の専門治療を行っている病院、精神保健センターや保健所、
私達のような依存症を扱っているNPOの団体でもいいでしょう。
依存症者家族に対する自助グループもあります。
同じ悩みを抱える人と思いを共有することで、
気持ちが楽になるはずですよ。